どんな人向けの記事か?
- 子供と歴史を楽しみたい人
- 歴史絵本を読みまくったら、どうなったか知りたい人
- 作品の読みどころを知っておきたい人
中学生から学ぶ歴史。
得意・不得意がきっぱり分かれる科目です。
不得意になる理由は一つ。
予備知識がないから。
知らない名前ばかり出てくると、チンプンカンプンになりませんか?
そんな教科が、暗記するだけの苦痛な科目になるのは当たり前です。
私がそうでしたから、、
もう大人の私にとって、歴史はノンフィクションドラマです。
歴史人物の人生ドラマは、最高のエンターテインメントです。
我が家では、小学校1年生から選ぶ絵本に歴史ものを加えました。
小3現在はどうなったか、、、
現在、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」にどハマりしています。(笑)
平清盛~源頼朝の話は、どの絵本でも印象深く描かれていたからです。
原作・脚本が三谷幸喜ですので、お笑い要素多め。
家族全員で毎週大笑いしています。
この記事では、我が家が読んだ歴史本・伝記本のなかから、特に面白かったものだけを紹介していきます。
見どころも抜粋していますので、書店に足を運んだつもりで楽しんでいただけるとうれしいです。
この記事では、読んで良かった歴史絵本を随時更新していきます。
購入、または図書館での利用にご活用下さい。
- 長男9歳小学校3年生
- 読み聞かせ8年
- ハリーポッターは不死鳥の騎士団まで
- 毎月図書館で借りる本は40冊超
- 子供が歴史本を読み始めて3年目
歴史マンガより、歴史絵本をおすすめする理由
小学校高学年になるまでは、歴史は絵本がおすすめです。
絵本は話がしっかりしていて、理解しやすいからです。
挿絵も味があり、人物や情景のイメージが膨らみます。
一方歴史マンガは表現が難しいものが多く、小学校低学年だと難しいものばかり。
しかも1冊まるまるが、特定の人物を紹介しているものが多い。
予備知識のある大人は楽しめますが、
子供は知らない人物の本に、まず興味が持てません。
我が家でも歴史マンガを何度か選んでみましたが、ほとんど断念しています。
唯一最後まで読めたのは、スティーブジョブズだけです。
まずはざっくりとした、歴史の名場面を集めた絵本がおすすめです。
そして是非いろいろな絵本で、同じ名場面、歴史人物のエピソードを味わってください。
最初はなんとなくだった人物名も、どんどん興味を持って覚えられます。
例えば、織田信長の名場面を読めば、自然と羽柴秀吉に興味がわきます。
江戸時代を知ると、何代続いたのか知りたくなります。
そしていろいろな本を読むことで、歴史人物それぞれのイメージが作られていくので、さらに理解が深まっていきます。
オレ、だいぶ歴史詳しくなったよ。
普通の絵本よりおもしろい!
この記事では、3年間で読んだ歴史絵本の中でも、特に印象に残った作品を紹介していきます。
「本当に面白かった」おすすめ歴史絵本【随時更新】
実際に読んだ本の中でも、特に面白かった本のみを紹介していきます。
本文の抜粋や感想も添えていますので、参考にしてください。
どこにいる?だれがいる?さがせ!日本の歴史
絵だけで日本の歴史を冒険できる
歴史人物版の「ウォーリーを探せ」です。
見開き2ページ分が一つの時代になっていて、最初は邪馬台国、最後は現代の東京マラソンです。
右上に探すべき人物の絵と名前が書いてあるので、その人物を探します。
それぞれその時代の生活が描かれていて、探す人物もその時代の生活が分かる様子をしていたり、当時の歴史人物になっています。
時代が進むごとに、文明が進んでいく様子が分かるのも楽しみの一つです。
この人、殿さまだから建物の中?
こんな感じで探していきます。
低学年、年長さんでも楽しめる本です。
- 文字がないので難しさゼロ
- 時代の移り変わり、文化の発達に子供が感動できる
- ゲーム感覚で楽しめる
- 絵で時代を理解するのにとても良い
最後まで読むとミニゲームが用意されていて、もう一度読み直したくなる仕掛けがあります。
親子で楽しみながら読める1冊です。
決定版 心をそだてるはじめての日本の歴史名場面
日本の歴史名場面がこの1冊に
日本の歴史の名場面が、ひとつひとつ物語調で描かれています。
「名場面」なので、同じ人物の話が何回か出るのが特徴です。
卑弥呼からはじまり、最後に日本初の鉄道開通で終わります。
挿絵の作家さんがお話しごとに違うのですが、絵が大きくダイナミック。
フリガナもあるので子供でも読みやすい本です。
ボリュームがあるので、購入しても十分元が取れるほどの内容です。
- 時系列で読めるので、日本の歴史が体系的に学べる
- 挿絵を描いている人がお話によって異なるので、飽きずに読み進められる
- 名画面ばかりなので、面白いに決まってる
印象に残ったお話しのタイトル紹介
「(邪馬台国をうらないでおさめた卑弥呼)しんぴの女王、たんじょう」
「(聖徳太子、小野妹子を中国におくる)日出ずるところの天子」
「(織田信長の青春時代)とのさまはうつけもの」
「(奇襲戦法で今川義元軍をやぶった信長)ねらうは、ただひとつの首」
「(武田信玄と上杉謙信の宿命の対決)川中島、一騎打ち」
「(信長につかえた少年、日吉丸のかつやく)おいら、さむらいになりてえ」
「(織田信長、武田軍に大勝利)てっぽう隊、騎馬軍団をやぶる」
「(明智光秀、織田信長にむほんを起こす)敵は、本能寺にあり」
「(中国大返し」で信長のかたきをうった秀吉)秀吉、天下人への道」
「(宮本武蔵と佐々木小次郎のしんけん勝負)けっとう、巌流島」
「(真田幸村と徳川家康、大坂の陣で対決)家康をおいつめた男」
「(水戸黄門の大事業「大日本史」)二百五十年かけてつくった本」
「(主君・浅野内匠頭のかたきをうった赤穂浪士たち)とののかたき、忠臣蔵」
「(まずしい人々のための病院「小石川養生所」)一通の投書がたてた病院」
「(日本の開国と桜田門外の変)黒船がやってきた」
「(日本最初の遣米使節団の珍道中)さむらい、アメリカを行く」
「(薩摩藩と長州藩をむすびつけた坂本龍馬)幕末をかけぬけた青春」
「(新政府軍と戦った会津藩の少年部隊「白虎隊」)ぼくらの城がもえている」
決定版 心をそだてるはじめての日本の歴史名場面
全部読むのは1カ月くらいかかりましたが、どれも印象深いお話しです。
私自身も勉強になりました。
はじめて読むみんなの伝記-125人の伝記集
日本と世界の偉人エピソードが楽しめる
日本だけでなく、世界の伝記が書かれた本です。
すべてのお話しに美しい挿絵が入っていて、想像しやすく読みやすい。
登場人物が過去を振り返るような書き方がされていて、ぐっと引き込まれます。
また写真が残っている人物は、お話しの最後に本人の写真と一言紹介がはいります。
これが伝記に、よりいっそう真実味を与えます。
すべてにフリガナがふってあるので子供でも読めます。
この本もかなりボリュームがあるので、購入しても十分元が取れるほどの内容でした。
- 日本だけでなく、世界の歴史人物について読むことができる。
- 語り口が、本人が過去を振り返るような表現となっていて、入り込みやすい
- 本人や実際の建物などの写真も出てくるので、リアリティが出て心に残る
印象に残った偉人のタイトル
一休宗純
野口英世
手塚治虫
ソクラテス
ベートーベン
ヘレンケラー
アインシュタイン
ベル
ノーベル
はじめて読むみんなの伝記-125人の伝記集
この本も、全部読むのは1カ月くらいかかりましたが、印象深いお話しが多かったです。
\こんな演出が良かった/
ベートーベンが演奏会を開きます。
すばらしい演奏が終わると、客席からは拍手喝さいが。
しかしオーケストラの方を向いているベートーベンはそれに気が付けません。
耳が聞こえないからです。
ベートーベンの人生は苦難に満ちていました。
それは…
ちょっと洒落た書き出しですよね。
この本は実際の写真がでてくるので、子供もかなり興味をそそられていました。
よんでしらべて時代がわかる ミネルヴァ日本歴史人物伝
好きな歴史人物をもっと詳しく楽しめる
雪舟 足利義満 織田信長 豊臣秀吉 徳川家康 杉田玄白 坂本龍馬 福沢諭吉 聖徳太子 聖武天皇 紫式部 源頼朝 平清盛 卑弥呼 中大兄皇子 西郷隆盛 春日局 歌川広重 伊能忠敬 宮沢賢治 与謝野晶子 野口英世 伊藤博文 板垣退助 小野妹子 鑑真 清少納言 源義経 北条時宗 細川ガラシャ 伊達政宗 徳川家光 近松門左衛門 勝海舟 大久保利通 小村寿太郎
日本の歴史人物のそれぞれの一生が書かれた絵本です。
全部で36巻あります。
すべてのページに絵がかいてあるので、子供にもイメージが付きやすいです。
1冊20分ぐらいで読み進められる本になります。
少し難しい言葉がでてくることがありますが、子供向けですので説明すればわかります。
またすべてにフリガナがふってあるので、気になったものは子供が自分で読んでいました。
印象に残った「平の清盛」と「福沢諭吉」の一文紹介
「平清盛」
自分につくしてくれるものにはどこまでもやさしく、どれほど身分がちがっても、相手の気持ちをたいせつにしました。だからこそ平家のさむらいたちは、だれもが清盛をしたい、清盛につくそうとつとめたのです。
(中略)
地位と権力を手にした清盛もすっかり人がかわってしまい、思いやりや人への気づかいをなくしてしまいました。
よんでしらべて時代がわかる ミネルヴァ日本歴史人物伝「平清盛」
「福沢諭吉」
藩の塾にかよっていても、諭吉にはつらい毎日でした。どんなに学問ができても下級武士の子は上級武士の子にさからうことができないのです。
(中略)
諭吉は「学問のすゝめ」という本を出し、
「天は人の上に人をつくらず人の下に人をつくらず」とかきました。
よんでしらべて時代がわかる ミネルヴァ日本歴史人物伝「福沢諭吉」
- それぞれの人物のエピソードが楽しめる
- すべてフリガナがふってあるので子供でも読める
- ページにある挿絵に味があり、想像しやすい
興味のある歴史人物のドラマが楽しめます。
挿絵がセンスあり。
戦国武将がわかる絵事典
戦国武将の生き様が感じられる1冊
戦国時代に活躍した武将を紹介した絵本です。
最初の3章は、大きな力を持った3人の武将の、天下人への歩みが語られています。
ご存じ織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の人生です。
4章以降は、東北地方~北海道・沖縄で活躍した47の名武将がその似顔絵とともに紹介されています。
紹介されている武将の似顔絵は、この絵本の表紙にある画風で統一されています。
フリガナがふってあるので、子供でも読めます。
印象に残った秀吉のエピソード
秀吉は、源頼朝の木像にこう話しかけたと言います。
「低い身分でありながら天下を取ったのは、あなたとわしだけだ。だが、じっさいはあなたは天皇に近い血筋の人物。(中略)
「戦国武将が分かる絵事典」より
それに対して、わしはただの農民の出身で、たよる家もなにもなかった。だから、同じように天下を取ったといっても、あなたよりわしのほうがえらいということだ。」
織田信長のお話では、信長目線での秀吉が登場し、豊臣秀吉のお話では、秀吉目線での信長と家康が登場するという展開の話になっているので、戦国時代を深く理解できます。
徳川家康のお話では、有名な絵のエピソードにも触れられています。
家康がむぼうな戦をして大負けをした時、そのくやしさを忘れないように、逃げ帰ってきた自分を絵師に書かせたというお話です。
「この絵は現在でも残っている」と紹介されていて、見たいと思ったら上に描かれていました。
子供と一緒に見入ってしまいました。
学校では学べない戦国時代の面白さが学べた絵本でした。
イッキによめる!日本の偉人伝
セリフ多めの日本の偉人伝絵本
テレビのコメンテーターとしても活躍されている、明治大学教授の齋藤孝先生が書いた、31人の日本の偉人伝です。
文章の2/3がセリフです。
挿絵は少ないのですが、まるで大河ドラマのように入り込める構成になっています。
本書冒頭で、齋藤先生が日本の偉人としてとりあげる人を、次のように選んだと書いています。
国際人として日本の良さを語るとき、すらすら語れるぐらい知っておいてほしい偉人
恥ずかしながら、私自身名前しか知らなかった偉人がいたので、大変勉強になりました。
齋藤先生が子供むけに書いているので、表現も分かりやすく楽しく読むことができます。
フリガナがふってあるので、子供が自分で読むこともできます。
どんな偉人を紹介しているか
印象に残ったお話のタイトルを紹介します。
- 織田信長と徳川家康
- 源義経と源頼朝
- 吉田松陰
- ジョン万次郎
- 手塚治虫
- 福沢諭吉
- 北里柴三郎
- 紫式部
- 夏目漱石
北里柴三郎の偉人伝は、非常に印象的でした。
恥ずかしながら、こんなに日本の医学と衛生に尽力した偉人の人生を、今まで知らないまま生きていました。
日本でお世話になった恩師の意見を否定する論文をドイツ研究中に発表した北里柴三郎。
その論文のおかげでたくさんの人の命を救うことになります。
しかしたくさんの功績をあげての帰国だったにもかかわらず、日本の冷酷な出迎えを受けたというエピソードでは、子供と一緒に顔を見合わせて驚きました。
この本はセリフが多いので、「本当にこんなこと言ってたのかな?」と大人は思ってしまいますが、子供にとっては想像しやすく、わくわくしながら読み進められます。
歴史を学ぶだけでなく、物語としても楽しめる本です。
知ってびっくり!日本の歴史のお話 前編 後編
事実を伝えてくれる脚色なしの歴史絵本
国立大学の日本史教授が書いた、子供が日本史をまるっと学べる本です。
大げさな脚色や、「これほんとかな?」というようなセリフは出てきません。
遺跡の発見者にクローズアップして描かれていたり、どのようにしてその歴史が現代に伝わっているのかについても紹介されています。
歴史を本当にあった事実だと感じられるような1冊です。
子供も歴史の話に疑問を持つものです。
「こんな話、どうやって分かったの?」
この2冊を読めば、日本史はしっかり理解できるレベルになります。
内容はそれほど難しくありません。
分かりやすい表現が多く、もちろんフリガナ付きです。
そして今まで読んだ本の中で唯一、戦争についても描いています。
印象に残ったエピソード
日本の歴史のお話 前編
- 考古学好きな青年が見つけた石器は歴史的大発見
- やおよろずの神 VS 仏教の伝来
- 盲目になりながら11年かかり日本にたどりついた鑑真
- 菅原道真のたたりといわれるエピソードとは
- 紫式部と清少納言は仲が悪かった? 藤原道長の作戦とは
日本の歴史のお話 後編
- 秀吉が出世の足掛かりとなった、最速で城を築く知恵
- 家康を追い詰めた真田幸村の最後の奇襲とは
- 吉宗の財政立て直し策
- 新政府の役職にあった西郷隆盛が、反政府軍となるまで
- 米騒動→新聞が活躍→初めての平民総理大臣の誕生
- 宣戦布告の文書前に行われた真珠湾攻撃のワケ
知らないエピソード、結構ありました。
順番に読めば、日本史が網羅できます。
親も勉強になる1冊です。
スティーブ・ジョブズ (小学館版学習まんが人物館)
スティーブ・ジョブズの生き様で現代を生き抜く
スティーブジョブズの一生が書かれています。
先生にいたずらをしていた時代、育った環境、大学を途中でやめてインドへ行く、アップル社を作った仲間との出会い。
会社を追われ、その後のカムバック。
病気から死。
漫画ですが長いので、3日間ほどかけて読みました。
多少難しい表現も出てきますが、1年生でも理解できています。
- 漫画なので入り込みやすい
- コンピュータの歴史も分かる
- 失敗も、成功までの過程のように書かれていて、そこが良い
さいごに
「ノーベル賞ってなんで1億円もらえるの?」
子供に質問されたとき、正しく答えられますか?
このエピソードは、はじめて読むみんなの伝記-125 で学べます。
子供と一緒に学び楽しめる期間は、ほんの少し。
高学年にもなれば、親が本を選んであげるなんてできません。
これからも良い作品があれば、追加で紹介していきます。
さいごまで読んで頂きありがとうございました。
参考になればうれしいです。